1940年代のマカオ。腕っ節の強いトン・ロー(洪金寶)は輪タクドライバー組合の親分。トンの同僚には太っちょカミさんに尻をしかれたホイ(孟海)、いつも暢気なケイ(盧冠廷)、ハンサムな弟分マー(莫少聰)などが居た。今日はよその組合と揉め事があった為、話し合いをしに駆けつけていた。話が付き、相手の組合の親分達(元奎,
樓南光, 陳龍,etc)と何とか和解し握手しようとしたその時、猫が泣き声を上げる。それを、決闘の合図と勘違いした同僚がケンカをし始め大乱闘に。なんとか、ケンカをやめさせて解決させようと一苦労だった。
トンはおばさんが営むお菓子屋でに居候していた。お菓子屋には何人もの女性職人がはたらいていた。その中にはグラマーで美人のピン(利智)のいた。その日、彼女達は昼間から寝ているトンの足に線香を立てていたずらをしようとしていた。やめさせようとしたピンは、熱さで飛び起きたトンに犯人と間違われる。怒ったトンは火のついた棒を持って職場に怒鳴り込む。そこには親方として雇われているフォン(孫越)に止められる。フォンはピンに惚れており、日頃からかなりのえこひいきし、ちょっかいを出していた。しかし、そのトンもピンに好意を寄せており、フォンとは犬猿の仲だった。トンはおばさんに言いつけられ、しぶしぶ仕事に出かける。
その頃マーは、仕事中に誤って道を歩いていたスウチョイ(袁潔瑩)を引いてしまう。スウチョイは少し謎めいていて、とても美しかった。マーは彼女に一目ぼれし、熱烈なアタックを開始する。彼女は戸惑いながらも受け入れ、2人は瞬く間に恋に落ちた。しかし、スウチョイは訳あって娼婦に仕事をしており、彼に打ち明けられずにいた。その頃、娼婦宿を営むギャングのボス(岑建勳)は病院を襲撃していた。そこにはいままさに子供が産まれようとしている夫婦がいた。男(狄威)元ギャングの手下で、店の売春婦の一人と出来てしまい、足を洗って幸せに暮らそうとしていた。その2人の仲は許される事無く、子供がまさに産まれた瞬間、彼はボスの用心棒(周比利)に殺されてしまう。
ある日、ピンはフォンにつれられて、街に使いに出ていた。立ち止まった宝石店で高価な象牙のリングを眺めていた。買ってやろうかというフォンに、ピンは断るのだったが無理やり店の中へ。しかし、横柄な店長(張堅庭)に馬鹿にされ、店を出る。そこに、例のギャングのボスとすれ違う。ボスはピンに一目ぼれし、ピンの豊満なバストに触ろうとするわ、連れて帰ろうとする。フォンは助けようと駿河、用心棒にやられてしまう。そこに、仕事中のトンが現れ、彼女を輪タクに乗せて逃げ回る。車で執拗に追いかけてくるボス達。に惚れられ、タンは彼女を乗せて逃げることに。
大追跡の末、二人はある賭博場に突っ込んでしまいう。店はめちゃくちゃになり、ピンはそこで使いのお金を落としてしまう。2人は訳を話しその金を拾って帰ろうとするが、賭博の掛け金とまざって落ちているその金に、店の者達はどさくさにまぎれて金を盗もうとしているように疑う。そこに賭博場の親分(劉家良)出てきて、話を聞く。腕に自身のあるトンは、あなたと勝負して勝ったら、金を拾って何事もなく帰らせて欲しいと言う。都合のいい話だが、切符のいい親分は、その勝負を受ける。なかなかの戦いをしながらも親分のほうが強く、トンは負けてしまう。金は無いので好きにしてくれというトンを親方は気に入り、金も返してくれ店の弁償もせずに帰らせてくれる。
その晩、ピンは自分のために怪我を負ったトンを気遣い、薬を持って彼の部屋にやってきた。トンのベッドで傷に手当てをしているとき、フォンがやってくる。どうしていいものか判らず、ピンは寝ているトンと一緒に布団の中に隠れる。フォンは嫉妬していて、自分だけで解決できたのに勝手な事をしたと、トンに当たる。トンもさすがに腹が立ち、布団をはぐってピンが中にいるのを診せる。フォンは気を落として帰っていく。
次の日、トンは職場で従業員相手に当り散らしていた。その中にやってきたトンは、ピンを勝手に連れて行こうとする。怒ったフォンはトンを引き止め、ケンカになる。言い争う2人をピンは止めようとし、彼女はフォンに「あなたのことは父親のように思っている。」という。フォンは2人の雰囲気が違うことに気付き、落ち込む。
トンとピンは恋に落ち、幸せな日歩を過ごす。その頃、マーはスウチョイに結婚を申し込んでいた。快く受け入れ幸せになろうと思ったスウチョイはその日、マーに知られないため仕事をやめることを決意する。ところが最後に取った客は、マーの同僚のローだった。何も知らないマーはトンや仲間ににスウチョイを紹介するべく、行きつけの屋台屋台を営むシェン(林正英)の店で食事会を開いた。
そこにはトンとピン、ホイやローも来ていた。スウチョイを見たローは驚きを隠せず、スウチョイ気まずかった。明らかに態度のおかしいローを、皆は問いただす。ローはマーが騙されていると思い我慢できず、彼女が娼婦である事を皆にばらしてしまう。驚愕するマーは、本当だというスウチョイに怒り狂い、訳も聞かずスウチョイを激しく罵ってしまう。失意のままスウチョイは帰って行く。ピンは何も訳を聞かず偏見の目で見ようとするマー達に怒り、これいいのかという。思い立ったマーは彼女の居る売春宿に行く、そこでマーは彼女の理由を聞かされる。スウチョイはこんな汚れた女なんか嫌だろうと怒り、もう2度と会わないで欲しいと言う。マーは彼女の事を何も理解していなかった自分を許せず、酒を飲み周りに当り散らし、荒れ狂う。見かねたトン達は一芝居打つ。
ある日、トン達は死んだフリをしたマーを連れてスウチョイの居る売春宿へ行く。マーは自分のした事を許せずマーが自殺してしまったと彼女に伝える。スウチョイは、マーを本当に愛していたため、涙を流し彼と本当は一緒になりたかったと言う。そこへ、死んだフリをしたマーが目を覚まし、全てを承知した上でもう一度結婚して欲しいと言う。驚くスウチョイはここまでしてくれた彼の思いを改めて受け入れる。そして、彼女は娼婦を辞めて彼と結婚することにする。
しかし、娼婦たちを束ねるギャングのボスは、スウチョイが勝手に娼婦を辞めてしまったことに怒る。売春宿の店主(馮敬文)に娼婦が減れば売上も減ると怒鳴りつける。その頃めでたく、マーとスウチョイの結婚式が行われていた。その小さな式はホイの家で行われいて、新郎新婦と、トンと2人の同僚とだけだった。マーはトンに必ず幸せにすると誓い握手するのだった。結婚式の帰り、トンは式で見たピンが欲しがっていた象牙のリングを思い出し、自分もプレゼントしようと思うのだった。
その夜の事だった、気の治まらないボスがマー達の住む家を襲撃し、近くに住むケイやホイ家族、シェンも襲われた。目の前でシェンは殺され、スウチョイは刃物煎り付けられてしまう。マーも傷を負いながらスウチョイを連れて外に逃げ出した。ローも何とか逃げ出し、トンを呼びに行く。マー達はボスの用心棒達に捕まり暴行を受ける。マーは虫の息で、血だらけで倒れるスウチョイの手を握ろうとするが息絶えてしまう。その姿を見たスウチョイもまもなく息を引き取る。
トンが駆けつけたときは、もう全て終わっていた。マーの亡骸を抱き、トンは復讐を誓う。一緒に行こうとするホイに、君には家族が居るからと止めようとする。するとホイの家の窓から、いつもは揉め事を嫌がるカミさんが「仇をとってやって!」と叫ぶ。2人はうなずき、ギャングの屋敷に乗り込むのだった。
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