清の時代、ある街の役所に2人の男が縣老爺(黃霑)の元に連れられてきた。名前は、劉有田(李允中)、林崇洋(魏平澳)。2人は南山坡四十二鉱山地区の採掘会社代表と名乗った。彼らは外人坑夫と共に会社を営むため、縣から南山坡の土地を利用するため30万ドル支払う契約書にサインしたが、実際支払われたのは22万ドルであった。そのためにここに呼び出されたのであった。
老爺は、「なぜ、8万ドルをカットしたのか?」と問う。彼らは契約書にサインし仕事を始めたが、話を聞いていた鉱物の品質が劣っているため、それ相応と判断した金額のみを支払ったと主張する。それに対して老爺は、「契約したからには約束の金額を払わなければ違反であるだろう。」と。しかし、彼らは「仰るとおりですが、品質を判断し価格を決めるのは我々鉱石のプロです。外人坑夫の判断の結果です。話より品質が劣っていたことの方が問題では・・・。」と食い下がる。老爺は、「ならば、その悪い外人坑夫と話をつけよう。」と言い放ち、外人坑夫を呼び出すように言いつける。
そしてすぐに老爺は外人坑夫と会食をしながら話をつけることになったが、外人相手の不慣れな応対と豪華な手土産に参ってしまい8万ドルカットであっさり手を打ってしまう。部下で老爺の頭脳の呉文案(吳家驤)、ちょっととぼけたコ順(石天)、王師爺(王琛)、姜會計(姜南)、馮捕頭(馮毅)たち判事は呆れていたが、縣老爺はその裏で代表から大量の裏金と宝石などを受け取っていたためだった。そしてその夜、裏金の事を知った判事達と3人の妻、太太(潘冰嫦)、翠姨娘(歐陽莎菲)、小紅(江可欣)達は、隠ぺい工作を練り始める。老爺はいつもの事ながら、悪びれることは無かった。そんな彼の元に、4人目の妻を娶らないかとの話が舞い込んでくる。そこには若く美人の金蘭花(狄波拉)がいた。彼女は聞くとまだ処女だと言う。老爺は彼女を深く気に入り、すぐに結婚するのだった。
そんなある日、コ順はいつも情報を貰う街の食堂の主人(金帝)の所に来ていた。そこで北から来た大富豪の野心家、三富商之首(柯俊雄)と呼ばれる有名な商人がこの地に来ている事を聞かされる。彼は縣を牛耳るため金をつかってあらゆる情報を集めようとしている事を知る。コ順は早速、老爺の元へ報告に向かい、老爺も他の判事達も何か不吉な予感を感じる。そして、老爺は判事と女房達に、裏金を隠すように命じる。人車達を騙して荷車を借り、街の外れに裏金を生める。そして、アリバイ工作のために仕事をサボっていたとの言いがかりをつけ、人車達を裁こうとする。そこへ、三富商之首がやってくる。老爺は怪しまれないために人車達を解放し、その夜、三富商之首をもてなす。
しかしその後、裏金の話が外人坑夫にばれそうになったり、妻達とのいざこざの仲で、少しずつ裏金の話やその他の老爺の悪事が三富商之首にばれていく。さらに「皇帝の剣」など財宝を隠し持っていたことまで知られてしまう。そのことに耐えられず老爺の頭脳であったはずの呉文案は首をつって自殺してしまう。そして老爺は、例の裏金の一部を渡し、彼の口を封じようとする。素直に受け取った三富商之首だったが、彼の思惑はこれで終わっていなかった。
その頃、役所に激しい形相の3人の武士(王羽、田俊、洪金寶)が乗り込んでくる。門を壊し荒々しい訪問に、役人達に呼び出された姜會計は、役所の門のドアを抱えて入ってきた2人の武士に、「どういうつもりだ!」と怒鳴りつける。すると、その3人の武士の党首は「我々が要人のために既に確保していたはずの鉱山が、勝手に利用されている。どういうことか尋ねに来た。」と言う。はっとする老爺と判事達だったが、しらばっくれて追い返そうとする。しかし、彼らは功夫の達人で役人達を次々となぎ倒し、役所をメチャメチャにして、看板をも壊し始める。大勢の役人で何とか取り押さえ、牢獄に入れる。
そして、役所が壊された事を聞きつけた老爺の上司(張照)が役所を訪れ、事情を聞く。しかし、明らかに老爺の方に非があり、もはや隠蔽できない状況になっている事を言いつけ彼を説得し、武士達に詫びを入れえるため、老爺を彼らの前で100叩きの刑を命ずる。老爺は言いつけ通り、武士達の目の前で100たたきの罰を受け投獄される。武士達はもてなされ、隠していた残りの裏金を渡して理解を得る。しかしこの武士達は、三富商之首の使いであった。全ての悪事がばれた老爺は自分の運命を悟り、上司にさらに100ドル別のいくつかの場所に隠している事を告白し始める。残された妻の太太はコ順を使って、その金を我が物にしようと探し出す。しかし、85万ドルまで見つけたところで、そこに現れた営務官(ミャオ・ティエン)によって全て没収される。がっかりするコ順であったが、太太は残りの15万を何とか探そうと一人で更に町外れに馬を走らせる。
その後、密かに牢から抜け出し逃げてきた老爺は、街の外れの鉱山の付近にやってきていた。そこに一軒の休憩所があり、そこには一番若い妻の金蘭花が待っていた。他の者達は彼を見捨てたが、自分は老爺について行くという。老爺は、「お前は若いしまだ何も知らない乙女だ。まだ、やり直せる。」というが、彼女の決意は固かった。しかし、彼女は三富商之首の妻であり、老爺を陥れるための更なる罠だった。用意された食事や酒を飲み、すっかり安心し居眠りしていた老爺が目を覚ますと、三富商之首が待ち受けていた。彼らは三富商之首の妻が、2重結婚を迫られた主張し始める。全て彼らに仕組まれたことだったと悟った老爺は、絶望の淵に立たされ泣きじゃくる。
そこに、役人の更なる上司の老頭(郝履仁)が姿を現す。彼女のたくさんの子供を連れて来て、「これが全ての証拠だ。彼女はお前を告訴すると言ってる。」と聞かされる。最悪の状況におかれた老爺は、その場で気を失う。その頃、鉱山では大惨事になっていた。外人坑夫の吸っていた葉巻が、鉱山の爆破に使っていたダイナマイトの入った箱に落ちてしまい、大爆発が起きていた。そこには残りの裏金が隠されていて、爆破と共に町中に金が振ってくる。住民は神のお恵みだと、金を拾い始める。
空高くばら撒かれる金を太太は落胆しながら見上げると、その向こうに再び逮捕され役人達に連れられていく老爺の姿があった。 |