モンゴル民族が、アジア全域を支配していた元の時代。
伝説の2つの宝刀、『倚天刀』と『屠龍刀』をめぐり、ペルシャを拠点に領土奪還を図る明教の六大門派、少林・武当・華山・峨眉・昆侖・空同の中国の全武道家達は、争いを続けていた。
その争いの中、金獅毛王の謝遜(闫怀礼)は、武当の一門の張翠山(吳鎮宇)と、義兄弟の契りを交わす。しかし、謝遜は、部下の成崑(黎姿)に裏切られ、妻子を殺されてしまい、逆上した彼は、六大門派から『屠龍刀』を奪い、復讐を遂げようとする。しかし、失敗し、その後、身を隠してしまう。
このため彼と契りを交わしていた張翠山は、『屠龍刀』を廻って六大門派から逃れるため、妻で白眉魔王の娘、殷素素(張敏)と幼い息子の張無忌を連れて逃亡する。
張翠山は、自身の師匠で、武当の老師の張三豐(洪金寶)の元へ、100歳の生誕祝いに訪れるが、そこで、謝遜を敵と狙う六大門派「玄冥二老」の手先の鹿杖客(梁家仁)、鶴笔翁(張春仲)に襲われ、幼い息子の張無忌に、秘拳“玄暝神掌"を食らわせ逃げられる。
その後、張翠山親子には、張三豐の元で身を隠していた。息子は命は助かったが、呪いのため武術は使えない体になっていた。そこへ、六大門派が大挙して押しかけてくる。
そして、ついに張翠山は、謝遜の義理のために自害し、妻の殷素素は、張無忌にその場にいた5人の顔をおぼえさせ、復讐を誓わせて、夫の後を追う。
それから8年の月日が流れ、張無忌(李連杰)は成長し青年となっていた。しかし、相変わらず呪いは解かれないままの体であった。張三豐は彼に、少林寺の秘法“九陽神功"を習得した男だけが、張無忌の体を救えると教える。
その矢先、張無忌は武当の跡継ぎで、幼なじみの従兄弟、宋青書(倪星)の挑発に乗って戦うが、殺されかける。そこに、明教の「魔王の下女」を名乗る謎の娘、小昭(邱淑貞)が現れ、窮地を救うが、宋青書は2人を谷底に突き落とす。
しかし、その谷底に、“九陽神功"を習得した男がいたのだった。その男は、罪を犯し谷底に、鎖でつながれ収監されていた。男は自身の腕前を確かめるため、張三豐に幾度となく挑戦していた。
張無忌の話を聞き、男は張三豐を倒すため、彼に“九陽神功"を注入し、自分に従わせようとする。しかし、その力は創造をはるかに超えており、張無忌は、彼と互角の力を持つ超人に変貌していた。
張無忌は小昭を連れ、祖父の白髪魔王のいる明教のもとへ赴く。しかし、六大門派と明教は大激戦の最中であった。乱軍の中をくぐりぬけ、地下宮殿に入った2人はそこで、争いの原因を引き起こした成崑に会う。実は彼こそ元朝と結んで暗躍するすべての悪事の元凶と知った怒りの張無忌の一撃を食らい成崑は逃れ去る。
その頃、白髪魔王とその盟友の青翼蝠王(吳耀漢)は、乱軍に追い詰められていたが、駆けつけた張無忌は絶対的な力で双方を圧倒、真実の敵は成崑と教え、調停する。
新たに明教の教主となった張無忌は、世界制覇の野望のもと宝刀奪取に乗り出した成崑らを操る指令者、元の皇帝の娘、趙敏(張敏:2役)と対決する。
老師のもとへ戻った張無忌は、趙敏に抱き込まれた宋青書とともに現れた、「玄冥二老」の鹿杖客、鶴笔翁と戦い、見事復讐を果たす。
趙敏は人質として拘束した六大門派の首領たちの命を救いに、宮中に来るようにと張無忌に言い残し、去って行くのだった。 |